ソーシャルワークの視点から支援困難事例への対応（福祉サービスの知識等）

✖です。

支援困難事例は複数の問題を抱えている場合も多いです。
基本的には、各専門職がそれぞれの専門知識を活かしながら、情報の共有や連携をしてチームで対応することが望ましいとされています。

○です。

横文字出てきましたね。アウトリーチ。今回は２つめ３つめの選択肢にアウトリーチが出てきます。

outreach（アウトリーチ）は、直訳すると「外へ届く」「外に及ぶ」といった意味があります。
ソーシャルワークなどで使われている場合の、outreach（アウトリーチ）の和訳では「手を伸ばすこと」「外に手を伸ばす」といった意味で使われていることが多いようです。
この場合のアウトリーチは、
「支援が必要なのに届いていない人に、こちらから積極的に出向いて情報や支援を届ける」
といった意味になります。
言葉の意味がわかれば問題は簡単ですね。逆に言えば「アウトリーチ」がチンプンカンプンだと迷います。

選択肢を再確認します。
２　地域から孤立しているクライエントの場合には、アウトリーチは有効な方法である。
○です。

地域から孤立していたら、地域の情報がわからないかもしれません。
支援が必要なのに、相談機関などに繋がりにくくなってしまうのは安易に想像できますよね。
アウトリーチ（積極的に出向いて情報や支援を届けること）は有効な方法です。

○です。

以前も言いましたが、選択肢に「も」が出たら○のことが多いように感じます。
しかし、この動画を見て下さっているあなたは、そんなテクニックを使わずとも正確に答えられるようになりましょう。

アウトリーチの対象は、個人だけではなく、その家族も含みます。

今現在、私の部下がケアマネの更新研修に参加をしています。
「研修で入手した情報にどんなものがありましたか？」と尋ねたら、
「今後、ケアマネには、より家族への支援にも力を入れてもらう。そういう方向に進んでいく。」
といったようなことを聞いてきたそうです。
ひょっとしたら、ここらへん、試験に出るかもしれません。

選択肢再確認します。
３　アウトリーチの対象は、本人のみならず家族も含む。
○です。

✖です。

利用者負担の大きさを理由にクライエントがサービス利用を拒否した場合でも、クライエントに合った手段を検討していくことが大切となります。

利用者負担の大きさの要因を考えるとか、
ほかにサービスを拒否する要因がないか確認するとか、
他のサービスを検討するとか、
利用者負担の大きさが経済的なものだったとしても、ボランティアなどによる対応を考えるとか、
場合によっては生活保護の検討をするとか、
ご本人様、ご家族様、サービス事業者との相談等をしながら、他の方法を考えていくことが大切です。

直ちに支援を中止してしまうのは、ソーシャルワークの視点からの対応として適切ではありません。

選択肢再確認します。
４　利用者負担の大きさを理由にクライエントがサービスの利用を拒否した場合には、直ちに支援を中止する。
✖です。

○です。

社会資源の活用と同時に開発も大切です。
地域の社会資源だけでは、支援が困難な場合には、社会資源の開発が求められます。

とはいっても社会資源の開発って難しそうですよね。
社会資源の開発って具体的にどうすんのよって想像もつかない方もいらっしゃるのではないでしょうか？

わかりやすくするために具体例出してきます。

残念ながら、私は社会資源の開発をしたことがないので、
私が研修や地域で聞いた、社会資源開発の話をいくつかさせて頂きます。
ちょっとうろ覚えなのですが、忘れてしまった部分は、私のイマジネーションで、わかりやすく脚色して、お話させて頂きます。

最初の具体例です。
ご利用者様を含めた地域住民の方々が、スーパーに行くまでの道に、車の交通量が多く危険な場所があったので、ケアマネが市町村に掛け合ってそこに信号を設置してもらった。

次の具体例です。
ご利用者様を含めた地域住民の方々が、ゴミ出し場までの距離に困難さを感じていたので、ケアマネが市町村に掛け合ってゴミ捨て場を増やしてもらった。
あと２ついきます。

地域の方々にアンケートを取り、その結果「みんなで寛げる茶飲み場がほしい。」という希望が多かったので、それができる場所を探して提供した。

最後の具体例です。
地域の方々にアンケートを取り、その結果「買い物に行くのが困難な人が多い」ということがわかったので、買い物ツアーを企画した。

以上です。
概ね今お話させて頂いたような内容だったと思います。
社会資源の開発、イメージして頂けたでしょうか？
実際には、発想次第で、やり方は無限大にあるとは思います。
ただ、みなさんはこれで「社会資源の開発」に対して、具体的なイメージができたと思いますので、試験に出たときにも、迷わず正解を導き出せると思います。

選択肢再確認します。
ソーシャルワークの視点から、支援困難事例への対応として、より適切なものはどれか。
５　社会資源の不足により支援が困難な場合には、社会資源の開発が求められる。
○です。